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アメリカ横断 海外旅行

Day20. 全米唯一のミスドでの幸せと全米3位の犯罪率の街で起きた悲劇(メンフィス)

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(今日長いです。)

有刺鉄線の張り巡らされた人気のまったくないスペース。

行きたかったのはBeale Street(ビールストリート)と呼ばれるライブハウスとバーが立ち並ぶブラックミュージック発祥の地。

同じストリート上ながら、メインエリアから3ブロックほど離れたところが路上駐車が無料のエリアだったので、ここでいいかと車を停めたんです。

後部座席にあった上着を取ろうと思って、一旦外に出て、後部座席のドアを引いたら、開かないんですよ。

あぁ、鍵閉めたままだったんだな、と運転席のドアを引いたら、こちらも開かないんですよ。

あれれ?こんなのは初めてだ。

それが悲劇の始まりでした。

見れば座席に置かれた車の鍵。
助手席にはカメラと携帯。
ぼくの手元には、クレジットカードと現金5ドルのみ。
着ていたのは半袖Tシャツにスウェットにビーチサンダル。

そしてここは、(2015年FBI調べ)犯罪件数が全米で3番目に高い街、メンフィス。

ぼくは、成長しました。

キャンプ場の朝

昨晩はこの旅初と言える最高のキャンプを体験し、目覚めてからも残りの薪を使って朝からキャンプファイヤーなんて優雅に過ごしました。

Us road trip day20  1 of 19

昨日はキャンプに必死で公園内をあまり見ていなかったのですが、湖の景色は素晴らしいものでした。

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釣り人たちの声と、時折聞こえる鳥の鳴き声以外は静まり返った、シンとした景色に、コーヒーを飲みながらしばしぼんやりと佇みます。

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今日も良い日になりそうだ。

全米唯一のミスタードーナツ

この日最初に向かったのは、イリノイはセントルイスの北部にある、全米唯一のミスタードーナツ。

かつてはアメリカにおいてダンキンドーナツと人気を2分していたミスタードーナツですが、残念ながらダンキンドーナツに買収されました。

その中で唯一、この店舗だけが未だ営業しているということで、ミスタードーナツを愛する自分としては見逃せまいと、意気揚々に乗り込みました。(っていうかこのキャンプ場を選んだのもこれが目的だった)

キャンプ場から小一時間ほど走り、田舎道を通った先の大通り。その先に見慣れた看板が。

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この時、一人でかなりテンションが上がっていました。

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大きな看板とは裏腹に、店舗は小さく、見た目も地味。しかし、多くの車が停まっていて、外からもその賑わいをかんじられます。

中に入ると、あの懐かしいミスドの香り!そう!ダンキンドーナツにはないこの感じ!

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地元の方らしき人たちが溢れかえり、皆がお気に入りのドーナツを買っていきます。

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店内は古き良きアメリカを思わせる、そしてかつての日本のミスドを思い出させる作り。

メニューはさすがに全く同じとまでは言わないまでも、限りなく日本のものと近い。というかこっちがオリジナルなんだけど。

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このメニュー板の感じとかめっちゃ懐かしい感じがする。

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食べたのはこちら。左側のはLONG JOHNというやつで日本でも見たことのないものだったのですが、中にカスタードクリームが入っていて絶品でした。

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味は限りなく日本のものに近いけれど、日本のよりもやっぱり甘かったです。

お腹も心も満たされ、最高の午前中。

そして今日の最終目的地はここから南に進んだ、テネシー州メンフィス!

メンフィスの悲劇

テネシー州メンフィスといえば数々のアーティストを生み出した、まさに音楽の聖地。

エルヴィスやB.B.キング、さらにはあのジャスティン・ティンバーレイクも、この地出身です。

かつてオールドロックからブルースを通った自分としては絶対に逃せないこの町。

めちゃくちゃ期待しながら、車を走らせます。

Us road trip day20  12 of 19

今日はこの通りの近くで車中泊できるところを早めに抑えて、ブルースを聴きながらビールを飲むんだ!

一ヶ月以上前からのイメージを実現に向けて町へ入ると、まぁ町の雰囲気はなかなかのもの。

どれだけ贔屓目に見ても綺麗とは言えない町並は、まだ日も落ちてないながらどこか薄暗い雰囲気があり、廃墟のようにも見える家や店が立ち並びます。

いやこれでこそ本場!このデンジャラス感の中で聴くブルースやばい!

でも車中泊はちょっと厳しいか。ビールは諦めようかな。(逃げ腰)

なんて考えながら、話は最初へと戻ります。

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そう。

インキーしちゃいました。

繰り返しますが、

見れば座席に置かれた車の鍵。
助手席にはカメラと携帯。
ぼくの手元には、クレジットカードと現金5ドルのみ。
着ていたのは半袖Tシャツにスウェットにビーチサンダル。

気温はおそらくこの段階で18度くらいでしたが、時間は夕方(夜)7時半頃。おそらくこれからどんどん下がっていく。ていうかすでに肌寒い。

「やばい」

誰がどう見てもやばいことに、さすがのぼくも気づきました。携帯が無いのが何より辛い。

とりあえず車の横に立っていても仕方がないので、すぐさま助けを得るために歩きます。

優しかった警察

旅をするにあたって、何らかのトラブルが起こることは覚悟の上だったので、意外とその後の行動は冷静かつ素早いものでした。

メインストリートまではおよそ3ブロック。向かって歩くと、途中で駐禁をチェックしているパトカーを発見。

「Officer, I need your help(オフィサー(ポリスのこと)、助けて!)」

申し訳なさそうな顔で彼の元に行き、事情を説明。

無表情だったけどすごく良い人で、自分の携帯でレンタカー会社に連絡してくれ、その後ロードサービスの手配まで色々と手伝ってくれました。

話によれば、ロードサービスが来るまでだいたい2~3時間とのこと。結構かかるな・・・と思いつつも仕方あるまし。

ただ問題は、ぼくが携帯を持っていないということ。

連絡が取れないのがロードサービス的にも非常に不都合らしく、そこでオフィサーがある提案を。

安いプリペイド携帯を購入→ロードサービスに番号を伝え、マクドナルドで待機→ロードサービスの車に拾ってもらって自分の車まで行く

プリペイド携帯への出費は痛いと思いつつも背に腹は変えられないし、これなら寒い外で待つ必要もなく安心なのでその案を飲むことに。

親切なオフィサーはプリペイド携帯購入のためにファーマシー(薬局型スーパー)と、そのあとのマクドナルドまでパトカーで送ってくれ、その後のレンタカー会社への事情説明も済ませてくれました。

まさかメンフィスでパトカーに乗ることになるとは思いませんでした。

別れ際にロードサービスとレンタカーのカスタマーサービスへの電話番号をメモした紙切れを渡してくれて、ロードサービスに電話してプリペイドの番号を伝えろとのことでした。

これで一安心。ありがとうオフィサー。

全力でお礼を言ってマクドナルドへ入ります。

無意味なマクドナルド

とりあえずは長丁場を覚悟してLサイズのホットコーヒーを飲みながら、プリペイド携帯の設定をすませることに。

しかし、慣れないガラケーの操作に、なかなかスムーズにいかない設定。昔はこういうの当たり前に使っていたのに。

しかも、マクドナルドの中が死ぬほど寒い。
クーラーガンガンで客もみんな上着を羽織ってる。おかしい。

外に出ると、もう外も寒い。
どないせーっちゅーねん。

ぼくは半袖。震える体をさすりながら、なんとか設定を済ませてロードサービスに電話。
すると10〜15分でマクドナルドにロードサービスが到着するとのこと。

「え、思ってたより早い!!助かった!!」

もちろん、ここじゃアメリカ。言われた時間をそのまま信じちゃダメです。結局30分くらい待たされました。

難点だったのはマクドナルドに電源がなかったこと。買ったばかりのプリペイドは多少の充電はあったものの、すでに電池は残量1でいつ電源が切れてもおかしくありません。

が、なにはともあれマクドナルドの前にロードサービスの車が到着。

「助かった〜!」

満面の笑みで駆け寄ると、運転席の兄ちゃんから質問が。

ロードサービスの兄ちゃん(以下ロ)「よう。車はどこだい?」

ぼく(以下ぼ)「ここから数ブロック離れたBeale Stってとこにあるんだ」

ロ「は?

ぼ「え?

ロ「ここにはないのか?」

ぼ「え?ないよ?聞いてない?」

ロ「聞いてない」

ぼ「まぁでも、すぐそこだから乗せてってよ」

ロ「いや、そういうの出来ないし」

ぼ「え、ちょ」

ロ「ルールはルールなんだよ」

ぼ「ここ寒いんだよ。ほんの数ブロックだし、なぁ頼むよ」

ロ「無理なんだって。もっかいカスタマーサービスに電話しろよ」

ぼ「え、うそだろ、全部やり直し?」

ロ「仕方ないだろ。それがルールなんだよ。ロードサービスが必要な時は運転手は車の横で待ってなきゃいけない」

ぼ「オフィサーのアイデアだったのに・・・」

ロ「俺の知ったことじゃ無い(It's not my problem)」

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もはや絶望です。頭が真っ白になりました。

腹のそこから飛び出しそうな「Fxxk!!!!!!!!!」という言葉を必死に飲み込み、とりあえず仕方なく車まで自力で戻ることに。

この段階でインキーしてからすでに二時間近くが経過。空は真っ暗でした。

なんのためのマクドナルドだったのか。

電源確保の旅

オフィサーが運んでくれたマクドナルドは以外と遠く、しかも知らない道だったので車まで戻るのに結局30分以上かかるという悲劇。

ビーチサンダルで夜のメンフィスを走るぼくの姿は非常に滑稽だったと思います。おかげで体が温まりました。

あたりはもう真っ暗で、車に戻った時には他に駐車してあった車も全てなくなっており、全く人気の無い場所にポツンとぼくの車だけが残されていました。

車の中で光っているぼくの携帯。充電しっぱなしで画面もマップのままなので、見事に付いたまま。
よく車上荒らしにあわなかったな、とホッとしつつ、とりあえず再びレンタカーのカスタマーサービスへと電話。(直接ロードサービスを呼ぶと保険適応外になるため)

結局事情を全て話し、オフィサーと彼らの間で行き違いがあったらしいことが判明。頼むよオフィサー・・・。

で、45分くらいでロードサービスが近くに来て電話するから、そのタイミングで車の近くで待ってて、とのこと。

良かった。これで二時間も待たされたらまじで凍死する。

---とここで、別の問題が。

そう。携帯の電池。

みればプリペイドの充電がもうあと電池一つ。

下手したら45分後の電話まで保たないかもしれない。そしてもし電話が繋がらず来れなかったりでもしたら・・・?

外の寒さのせいでしょうか?背中がゾクゾクしました。

そこからはとにかくコンセントを探す。

しかし、周りに店らしい店が無い。

メインストリートの酒場まで行くのは少し車から離れすぎだし、そもそもID持ってないから入れないし、ともすれば近くの何かのお店で借りるしか。

とはいえ、周りにあるのは閉店済の車の修理屋か、廃墟か、ボロホテルのみ。

Us road trip day20  19 of 19

ホテルで試しに聞いてみたら、鮮やかにNOと言われました。厳しい!

結局20分くらい、夜の街をうろつき、途中怪しげな連中に絡まれつつ(ただの酔っ払い)、なんとかガソリンスタンドを発見。そこでコーヒーを買ったついでにおそるおそる聞いてみたら、ATMの裏のを使ってもいいよとのこと。耐えた!

しかも警察が常駐しているガソリンスタンドだったので安心。ここで電話を待つことにしました。

(後々考えれば、警察が常駐しなくちゃいけないってどんなとこだよ)

やっと家に帰れたという感覚

結局、最初の電話から一時間ちょっと。

無事にロードサービスから電話が来て、夜の全く人気の無い道で、車を開けていただきました。

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ちなみに来たのはさっきと同じ兄ちゃん。
何の悪びれも無く、シレーッと来て開けて、Good Luck!!といって帰って行きました。
アメリカでも日本ばりに融通効かないことあるんですね。勉強になりました。

---

運転席に座ってまずは暖房を付けます。

この時始めて気付いたのですが、体が小刻みに震えていました。
相当寒かったです。

そして運転席の圧倒的安心感。
もう泣けるくらいホッとしました。

さらばメンフィス

もはや何をしに来たのか全くわからないメンフィス。

だけど、一日ここで待って、翌日観光しようなんて気はさらさらありませんでした。

というかむしろ、今すぐにでもこの街から出たい。そんな気持ちでいっぱいでした。
二度と車でなんか来るもんか・・・!

とりあえず、一応街の様子だけ見ようと、車内からメインストリートの写真(動画)だけは撮りましたが。

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ちなみにこの時はその犯罪率の高さなんて知りませんでした。

このあと結局ミシシッピまで入りレストエリアで夜を過ごすのですが、横になった時に始めて全米第3位の犯罪率(参考リンク:Crime in America 2015: Top 10 Most Dangerous Cities Over 200,000 - Law Street (TM))というのを見て背筋が凍りました。

まじで何も無くて良かった。

でもやっぱり街は見たかったから、いつか帰ってきます。
車以外の方法で。

そんな感じで。

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