今度イタリアに行くことになったので、現地通貨のユーロを手に入れる必要が出てきたのですが、通常の両替だと高い両替手数料を取られそうなので、安い方法について調べてみました。
ドルの場合はFX口座を経由しての両替が一番安いのですが、果たしてユーロの場合も同じなのでしょうか。
為替というのはそもそも、その国で取引されている量であったり現地の需要によって大きく左右されるものなので、例えば円の需要が少ないアメリカでは、円を現地で現金両替するなんてもっての他なのですが、東南アジアの国の場合は逆に、円を現金を現地で両替する方がお得な場合があります。
これが、イタリアの場合は一体どうなっているのか全くわからなかったので、その辺りの情報も含め、イタリアで使われているユーロを最も効率的に両替する方法を検証してみました!
やっぱり現地で円の現金両替は☓
まず最初に調べたのが、現地での両替について。
これに関しては、様々なサイトや口コミで「イタリアの現地両替所はレートがめちゃめちゃ悪い」との記述がありました。
実際、イタリア旅行の経験がある人に聞いてみたところ、「現地での両替は絶対にやめておいた方がいい」という回答が。
EU圏内では円の需要がかなり低いようです。
というわけで現地での両替は絶対に避けることにして、その他の方法を検討していきましょう。
円とユーロの両替方法一覧と価格予想
やはりユーロは事前に国内で両替していくべきということがわかったわけですが、国内で出来る両替方法にも色々あります。
主な両替方法はざっとこんな感じ。
- 銀行
- 郵便局
- 空港
- 両替所/金券ショップ
- ネット両替サービス
- オンラインFX口座
ドル両替の経験上、これを手数料の高い順に並べてみると
というのが私的な予想。
やはりドルと同じく、ネット両替もしくはオンラインFX口座のどちらかの利用が、もっともお得な両替を実現するのではないかと考えました。
また、両替と呼べるのかは微妙なところですが、クレジットカードによるキャッシングがネット両替サービスと並んでくるのではないかと予想します。
こちらは現地での手続きになりますが、その他の多くの両替方法よりもお得に現地で現金を手に入れられるので、こちらも併せて検証していきましょう。
各両替施設の為替レート比較
以下は、オンラインで公示されている各両替施設&サービスのレートを同じタイミングで調べたものです。(2018年3月21日調べ)
ここでのレートは当日の一般的な為替レートに130.58(参考リンク)対し、銀行/施設側が載せる為替手数料分をすでに加算してある数値になります。
みずほ銀行 | 136.67(空港支店だと2円割引) |
---|---|
三井住友銀行 | 134.68 |
三菱東京UFJ銀行 | 134.60 |
金券ショップ | 133.68 |
Travelex | 134.96(クーポン利用で割引※ただし具体的な額は明示されない) クーポン一覧 |
GPA外貨両替(空港) | 134.36 |
ドルの場合、FX以外では金券ショップのレートの良さが際立ったのですが、ユーロの場合だとまた違った様子。
銀行はほぼ横並びで、金券ショップはむしろいまいちな値段設定。
Travelexと空港の両替は高く感じます。
独自の為替レートを持っているクレジットカードとネット両替、そしてFX口座のレートも併せて調べてみました。
VISA(クレジットカード) | 131.05 |
---|---|
外貨ドルユーロ(ネット両替) | 133.10 |
マネーパートナーズ (FX口座) |
131.01 |
FX口座であるマネーパートナーズの両替レートは、やはりダントツで安いことがわかります。
しかし、クレジットカードブランドの代表格の一つであるVISAカードと、お手軽に両替ができる外貨ドルユーロのレートは三銀行よりも高め。
あれ、思ってたんと違う…と思いきや、ここに落とし穴がありました。
公示されているレートはあくまで「両替のレート」であり、実際に両替/海外利用する場合にはさらに手数料が加算されるのです。
つまり、これまでの両替のレートの良し悪しだけでは判断できないということ。
以下で、各両替方法に追加される手数料について解説していきます。
各両替方法に追加される手数料比較
両替のシステムというのは本当に面倒で、実は公示されたレートだけでは全てを判断できません。
いわゆる両替所、金券ショップなどはこのレートが手数料など全て込みなので問題はないのですが、銀行などはこれ以外に、両替のための事務手数料であったり、FX口座の場合は為替取引手数料、クレジットカードは海外利用手数料などとしてさらに手数料が上乗せされていきます。
以下、手数料が追加されるケースを確認していきます。
銀行での両替
みずほ銀行
みずほを始めとるする大手銀行の三つは、両替時に発生した紙幣の数に合わせて手数料が変わります。
円貨両替手数料(窓口) | 1~50枚 | 0円 |
---|---|---|
51~500枚 | 324円 | |
501~1000枚 | 540円 | |
1001枚以上 | 1000枚ごとに 540円 |
三井住友銀行
円貨両替手数料(窓口) | 1~30枚 | 三井住友銀行の口座を持っていれは無料 持っていなければ324円 |
---|---|---|
31~100枚 | 324円 | |
101~500枚 | 432円 | |
501〜1,000枚 | 864円 | |
1,001~ | 500枚ごとに432円 | |
円貨両替手数料(両替機) | 1~500枚 | 1回目は無料 2回目以降は200円 |
501~1000枚 | 400円 |
※お取扱枚数の算定基準は、お持ち帰り(両替後)の枚数となります。
三菱東京UFJ銀行
円貨両替手数料(窓口) | 1~50枚 | 無料 |
---|---|---|
51~500枚 | 324円 | |
501枚以上 (以降500枚ごとに) |
648円 (324円を加算) |
|
円貨両替手数料(両替機)(1件) | 1~500枚 | 1日につき1回は無料、 2回目以降は200円 |
501~1,000枚 | 300円 |
※お取扱枚数の算定基準は、お持ち帰り(両替後)の枚数となります。
と、このようにして両替した際に、紙幣が何枚発生したかというのが両替手数料の基準になります。
クレジットカードで支払い
クレジットカードは海外で利用した場合、海外利用手数料というものがかかります。
こちらの金額は、利用金額の1.60~2.00%(クレジットカードによって異なる)。
65,525円(131.05円×500ユーロ)×0.016(手数料1.6%)=約1048円(1048.4円)
請求額=65,525+1048=66,573円
となります。
クレジットカードのレートの基準は支払い情報が日本のカード会社に届いた時点(基本2~3日後)なので、もしその日のレートが良くても情報が届いた時のレートが変動していると、値段が大きく変わる可能性があります。
クレジットカードでキャッシング
キャッシングはいわば借金なので抵抗のある人も多いですが、実は外貨を入手するためには最も手っ取り早くてお得な手段。
キャッシングの利息は実はすごくシンプルで、
借りたお金×金利÷365日×借りた日数=利息
という計算式になります。
クレジットカードの金利は基本的に年18%なので、こちらをベースに計算してみましょう。
65,525円(131.05円×500ユーロ)×0.18(金利)÷365(日)×30(日)=約969円(969.41円)
請求額=65,525+969=66,494円
となります。
注意点としては、現地のATMを利用してキャッシングした場合、ATMの利用料が取られる場合があります。(というか経験上ほとんどの場合取られます)
だいたいこのATM利用料が日本円で200~300円相当であるのがほとんどなので、キャッシングの場合は先の請求額に+200~300円が乗ると考えていいでしょう。
なので最終的な数字は66,494円+約200円として、66,694円程度となることが予想されます。
海外でのキャッシング方法→アメリカのATMの使い方。クレジットカードのキャッシングをする方法 – BASIK NEW YORK
クレジットカードならポイントが貯まる!
支払いにしてもキャッシングにしても、ぼくがクレジットカードが良いなと思うのはポイント還元があるから。
例えば、海外での支払いに高還元率のクレジットカードを利用すれば、その分のポイントが返ってきますよね。
となると、ポイント分は実質得したことになるので、他の両替方法に劣っているように見えても実はそのポイント分、得していることになります。
外貨両替ドルユーロ(ネット両替)
ネットで簡単に両替ができるサービス「外貨両替ドルユーロ」を使った場合は、銀行振込で400円、代金引換の場合は700円と、非常にシンプルな料金設定になっています。
銀行振込の場合▶66,550円(133.10円×500ユーロ)+400円-100円(クーポン)=66,850円
代金引換の場合▶66,550円(133.10円×500ユーロ)+700円-100円(クーポン)=67,150円
と、クレジットカード利用に比べるとやや劣る価格になりました。
しかし、海外でクレジットカードを使うのが怖いとか、キャッシングはちょっと…という人にとってはこちらが最有力候補になりそうです。
マネーパートナーズ(FX口座)
FX口座のマネーパートナーズを利用した両替の場合、日本円のレートに対して1通貨あたり20銭が手数料になります。
(20銭=0.20円です。)
こちらも計算してみましょう。
500(ユーロ)×0.2(20銭)=100(円)
請求額=65,505円(131.01円×500ユーロ)+100=65,605円
手数料、たった100円と、その安さは他の追随を許しません。
ただしこの両替はあくまでもFX口座内の手続きなので、これを現金として手に入れるためには、口座から引き出す必要があります。
マネーパートナーズ内にある現金を引き出す方法は二つ。
- あらかじめ登録してある外貨出金先口座へ振り込む(手数料は相手銀行による)
- 空港受け取りサービスを利用する(手数料500円)
つまり実際に先の500ユーロを手に入れるためには
振り込みの場合:65,605円+所定の銀行振込手数料+ATMからの引き出し手数料
もしくは
空港受け取りの場合:65,605円+500=66,105円
となります。
いずれの手数料を加算しても、やはり他に比べると安いですね。
各方法で500ユーロ両替/利用した場合の比較一覧
先に出したレート&手数料で500ユーロを手に入れようと思った場合にかかる円を一覧にしてわかりやすく比較してみました。
みずほ銀行 | 68,335 |
---|---|
みずほ銀行(空港支店) | 67,335 |
三井住友銀行 | 67,340(三井住友の口座がない場合は67,688) |
三菱東京UFJ銀行 | 67,300 |
金券ショップ | 66,840(第五位!) |
Travelex | 67,480 |
GPA外貨両替(空港) | 67,180 |
クレジットカード支払い(VISAカード) | 66,573(第四位!) |
クレジットカードキャッシング(VISAカード) | 66,494*(第三位!) |
外貨両替ドルユーロ(銀行振込) | 66,850(簡単!)※クーポン【mtg901】利用 |
外貨両替ドルユーロ(代金引換) | 67,150※クーポン【mtg901】利用 |
マネーパートナーズ (別口座へ振込) |
65,605+所定の銀行振込手数料+ATMからの引き出し手数料(おそらく+300~600円くらい)(最安!) |
マネーパートナーズ (空港受取) |
66,105(第二位!) |
*キャッシングに関してはあくまで30日設定なので、返済までの時間が短ければその分、手数料は安くなります。
このようにしてみると、銀行とマネーパートナーズでは、最大2000円以上の開きがあることがわかります。
500ユーロだと、多少細かくしても紙幣だと30枚を超えることはないので銀行の両替時に発生する手数料はすべてゼロにしてありますが、額が大きくなってきた場合は銀行側の手数料はどんどん上がっていきます。
これに対し、マネーパートナーズの利用は基本的な手数料が固定なので、大きな額になればなるほどお得になります。
クレジットカードでの支払いもしくはキャッシングは、やはりマネーパートナーズには劣るものの、お手軽なので非常におすすめ。
ほとんど価格が変わらない金券ショップと外貨両替ドルユーロでは、個人的にショップに行くのが面倒だと言う理由+ネットで簡単に手続きができる、という二点から外貨両替ドルユーロの方をおすすめしています。
※外貨両替ドルユーロを使う時は、100円引きになるクーポン【mtg901】をお忘れなく
まとめ – やはり安定のクレジットカード&FX口座
というわけで改めてユーロと円の両替方法について比較検討してみましたが、クレジットカードとFX口座(マネーパートナーズ)が安いというのはやはり予想通りでした。
もしこれからヨーロッパ、ユーロ圏内への旅行を検討されている方でユーロを手に入れたい方は
- 明日までに現金が欲しい場合は金券ショップへ
- 2~3日余裕があるなら外貨両替ドルユーロで
- さらに余裕があるならマネーパートナーズの口座開設
というのが両替手数料を抑える最適解ではないでしょうか。
そんな感じで。