実は日本に帰ってきてから一番戸惑ったのは、現金主体の生活でした。
ニューヨークで暮らしていた頃は当たり前のようにデビット&クレジットカードを使っていて、現金を使う機会というのは非常に限られていました。
それでいわゆる「キャッシュレス」=「現金を持たない」生活にすっかり慣れてしまい、これを日本の田舎でも実現したく、この一年であれこれと取り組んだ結果をご紹介します。
現金を使わないメリット
日本はあまりにも現金社会なので、現金を使うことが当たり前になりすぎていますが、ぶっちゃけ現金を使うメリットなんてどこにもないと思ってます。
- かさばるし
- 出すのに手間がかかるし
- 計算に時間がかかるし
正直、電子マネーやクレジットカードなどを使うだけで、このデメリットが全部なくなる。
カード一枚なら秒で決済は終わるし、自分がいつも使うお店と提携しているクレジットカードを使うことでポイントも貯まる。
クレジットカードはスキミングとか架空請求が怖い、とか使いすぎてしまいそうで心配、みたいな方もいますが、基本的には保険や補償がありますし、今はアプリなどを使ってすぐに決済の管理も出来ます。
なんなら高齢者ほどカードを使えるようになったほうがいいと思うし、もっと電子決済が当たり前になればもっと消費が促せるはず。
何にしてもぼくはめちゃくちゃカード決済推進派なので、田舎暮らしにおいても極力キャッシュレス生活を実現せんとこれまで取り組んできました。
田舎生活でお金を使う場面
というわけでまず、田舎生活においてお金の支払いが発生する場面を大雑把に分類しました。
- 固定費(家賃・水道光熱費など)
- ガソリン代・交通費
- 家の修繕費
- 食材・日用品
- その他の買い物、施設利用費など
一つずつ、この一年の実証結果を見ていきましょう。
固定費(家賃・水道光熱費など)
ご存知の通り、諸々の固定費は銀行振込orクレジットカードで済ませることができます。ぼくは知りませんでした。(笑)
多くの人は銀行からの自動引落をされていますが、固定費をクレジットカード支払うことで安定的にポイントを貯めることができるので、有効活用すれば支払いの手間を省くどころか料金を節約するも出来ます。
ちなみにぼくは携帯料金、ネット料金、電気代、ガス代を全て楽天カードで支払っています。
一つ残念だったのが、水道料金。佐用町の水道代はゆうちょ銀行の口座振替にしか対応していないので、毎月ゆうちょ銀行への口座振替を行わなくてはいけないのがやや面倒です。
キャッシュレス可能!
ガソリン代・交通費
続いて田舎暮らしにおいて欠かせない車のガソリン代であったり、その他交通費について。
まずガソリン代ですが、大半の大手ガソリンスタンドはクレジットカード払いに対応していて、佐用町では昭和シェル石油が多くあるので、ぼくはシェルPontaカードで支払いを全て行っています。
おかげでPontaポイントが貯まりまくるので、ローソンやらじゃらんで割引しまくり。
公共機関を使った交通費に関しては、PiTaPa(関西圏におけるSuicaみたいなもの。特定の期間で後払い可)を使っているので基本的にキャッシュレス可能ですが、佐用駅の改札は残念ながらIC非対応。
ただし窓口でクレジットカードで切符が買えるので、キャッシュレスは可能です。
残念ながらタクシーとバスはクレジット対応していないのですが、ぼくは車があるのでそれらは使いませんので問題なし。
キャッシュレス可能!
家の修繕費
ぼくはボロボロの古民家で暮らし始めたので、家の改修やらなんやらに色々買う必要があったのですが、それにかかった経費もほぼキャッシュレスで行うことができました。
大半の木材、建材などは近所にあったコメリで購入。
コメリは店舗数日本一を誇るホームセンターで、地方にいくと大体コメリとゴダイドラッグが並んでます(笑)
コメリではクレジットカードが使えますし、専用のクレジット/プリペイドカードが発行されていたり、オンラインストアも用意されているので、キャッシュレスは問題なし。
DIYに使った工具などは大体Amazonで調達しました。
また、水道や電気の工事、壁の補修工事などは業者さんにしてもらったのですが、当然全て銀行振込でのお支払いができたので、現金のやり取りは一切ありませんでした。
キャッシュレス可能!
食材・日用品
生活に絶対欠かせない食材や日用品などの買い物は一番頻度が高い部分なので、キャッシュレスにできるかどうかはキモです。
ちなみにぼくの場合(佐用町)だと、基本的な食材・日用品購入エリアは以下の3つ。
- マックスバリュ
- 道の駅ひらふく
- ゴダイドラッグ
まず、田舎暮らしだと食材は地元で野菜もらえたり直売所で、なんてイメージがありますが、大体ぶっちゃけスーパーです。
佐用町には(他の同規模の町と同じように)中心部にマックスバリュがあるので、大体の食材や日用品はそこで購入します。もちろん支払いはイオンカードで、WAONを着々と貯めています。
参考:イオンカードセレクト
道の駅は、野菜直売をしていたりおみやげ用に特産品などを取り扱っていたりするのでたまに寄るのですが、こちらもありがたいことにクレジットカード対応。
医薬品や一部の日用品の購入に使うマゴダイドラッグも、もちろんクレジットカードに対応しています。
また、急ぎではなかったりまとめ買いをしたいものはamazonパントリーやLOHACOなどの通販サイトを使って購入することもしばしば。大抵の場合、オンラインで購入した方が安い上に、ポイントを貯めることができるので、積極的に活用しています。
町の人からお野菜を頂いたりすることもあって、そもそも買い物をする機会自体が減っている・・・?
キャッシュレス可能!
外食・施設利用費など
家の周りにはなにもありませんが(笑)時々、駅前や別の集落のレストランへ外食に行くこともあります。
ただし、やはり田舎町の飲食店は個人経営など小規模なところが多く、チェーン店である「ラーメンまこと屋」などを除くと、カード決済が出来るお店は多くありません。
また、町営のプールなどもたまに利用したりしますが、こちらもクレジット決済には対応しておらず、現金払いのみ。
キャッシュレスほぼ不可能!
その他の買い物
本や音楽、カバンやその他ガジェットなどを購入することも多いのですが、その大半をぼくは通販で済ませています。
一番良く使うのはやはりamazon。
当然のごとくamazonプライム会員ですが、送料無料の恩恵を受けまくっています。
次いで使うのは楽天。amazonでは取り扱っていないブランドでも楽天なら売っている場合が多く、また楽天カード愛用者なのでポイントが貯まるので前向きに使っています。
衣服の大半は特殊なもの以外は、大半がUNIQLO、無印良品、ZOZOTOWN、靴はABCマートの通販で済みますし、サイズも把握しているので失敗もナシ。
オリコカードとOricoモールの組み合わせで、これもさらにポイントを貯めています。(笑)
音楽やiTunesストアだし、映画やドラマはAmazonプライムビデオとNetflixで向かう所敵なし。
キャッシュレス可能!
結論
というわけで、意外や意外。
田舎でもキャッシュレス生活はほぼ実現可能という結果となりました。
外食等をしなければ、100%も不可ではない。
もちろんこれはぼくの場合であり、通販やストリーミングサービスをフル活用してでの結果なので、地域やその人のライフスタイルによっては全然違う結果になると思います。
ただ逆に言えば、こういうライフスタイルを送れば田舎でもキャッシュレス生活が出来るということの実例なので、参考にしていただければ。
高齢化が進む田舎ほどキャッシュレス化を進めるべき
…と、結論が出たのですが現実として田舎でキャッシュレス生活している人は、そう多くありません。
しかし、今後高齢化が進んでいく地域こそ積極的にキャッシュレスを推進していくべきではないかと、ぼくは思っています。
現金を直接管理するのは手間が掛かりますが、電子決済やカードなら何をどこで買ったのかが全て自動で記録に残りますし、後々の管理は楽です。
支払いにおける動作が減ればそれだけ身体的なリスクを減らすことが出来るし、その分さらなる消費を促せるかもしれない。
もちろん、現金がこれだけ広く使われているということは貨幣に信用があることの現れであり、世界的に見ればそれはそれで喜ぶべきことなのですが、単純な利便性や効率を考えるとやはり、キャッシュレス化のメリットは大きいでしょう。
地域住民のキャッシュレス化を推進するためには、まず電子決済やカードに対応した店舗が増えることが不可欠ですが、今はSquare(スクエア)のようなツールを使うことで、スマホひとつで電子決済に対応することができます。
スマホやタブレットがカード決済できるSquare(スクエア)
ぼくも、佐用のたまり場でカフェがオープンしたあかつきには、このSquareを導入してやろうと考えています。今のところ需要はありませんが、あえて自分が旗を振ってみようかと。(笑) それきっかけで佐用町内でクレジットカード対応してくれるお店が増えれば、ぼくとしてはとてもうれしいので。
そんな感じで。